ナチュラルローソン②
さて昨日の続きです。
ナチュラルローソンは業績好調である一方、
出店数は現在143店舗と創業以降18年をたっていることを思うと
あまり順調とはいえないでしょう。
(当初は2008年には300店舗展開する予定でした)
参照:
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO53557550Z11C19A2H11A00/
ではなぜ出店数は増えないのでしょうか?
個人的には意図的にしていない、と考えかつそのほうが良いと思います。
理由は下記3つ。
①既存店舗との取り合い
まず第一にコンビニエンスストア自体の出店数飽和状態にあります。
現在コンビニエンスストアは全国に約55000店舗あり、人口減少も相まって
1店舗1日あたりの来店客数は減少傾向し、それを客単価の増加で補うという現象が生じています。
この状況の中
いくらナチュラルローソンの業績が好調といえど急激な店舗展開は得策とは言えないでしょう。
②ターゲットの対象者
2つ目はターゲットの対象者です。
近年ヘルシー志向が高まっているとはいえ、ゆっても少数派。
ヘルシーよりボリュームや脂っこいお弁当や地方に目を向けると日用品など
マスの需要は異なっているはずです。
となると、健康志向で富裕層をターゲットにしたナチュラルローソンは
多店舗展開は向いていえるでしょう。
③商品確保
ナチュラルローソンの商品はターゲットを絞った
原材料や製造方法にこだわった尖った商品も多く取り扱います。
そのため、取り扱い店舗数が増えることで供給側が追いつかない可能性があります。
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以上の理由から多店舗展開を進めなくても良い
というのがわたしの考えです。
ではナチュラルローソンの役目とは何なのでしょうか?
個人的にはテストマーケとしての役割が大きいと思っています。
従来のローソンは全国に1万店舗以上あり
1つの商品を全国展開するだけでも多大なコストがかかります。
一方ナチュラルローソンは数百店舗のため、よりテストマーケが手軽に行えるでしょう。
もちろん従来のローソンでも店舗数を限れば同様のことをいえますが
ナチュラルローソンはターゲットが明確であるがゆえ
成功要因も仮説・検証しやすいです。
そのためナチュラルローソンでのテストマーケはローソンで行うよりも効果的といえるでしょう。
実際スムージーなどはナチュラルローソンからのローソンへの逆展開になります。
このようにテストマーケ的に商品展開を行い
反応のよい供給可能商品に関しては全国展開を行い開発コストを回収するというのが
ナチュラルローソンの重要な役目の1つであると思います。
2019年はコンビニエンスストア業界にとって激動ともいえる一年。
今後もみていきたいです。