marie.メモ

日々の出来事・考えを整理するためのブログです。

ダイナミックプライシング①

本日はこちら。
r.nikkei.com

ダイナミックプライシングについて
考えたいと思います。
今までも何度も論じたことはあるのですが、改めてまとめ直したいと思います。

DPと相性のよい商材

改めて定義するまでもないですが、DPとは需要と供給によって価格を変動させることであり「価格変動制」ともいわれます。

今までもホテルや飛行機など、需要が時期や季節によって変動しやすい業界では一般的でしたが
近年様々な分野/大企業からベンチャー企業まで様々なDP導入事例がニュースになっています。

USJ
manetatsu.com

◇ローソン
www.ryutsuu.biz

◇駐車場予約アプリ「akkipa」
prtimes.jp

そもそもDPを導入するには、供給者側の前提として
1.価格の設定
2.価格の反映
を行う必要があります。
とりわけ価格の設定は、ビジネスの根幹の1つともいえます。

売れ行きや競合情報をもとに日々価格を人力で設定していくことは容易ではなく
それだけでも骨が折れる作業となるでしょう。

そんな中、ホテルや飛行機といった商材・サービスでいち早く広まった要因は
商材特性が大きいと思っています。
というのも、ホテルや飛行機など供給量が一定に決まっている商材は
稼働そのものに費用がかかってしまうため、回収金額ギリギリに設定してでも顧客を取り込まないと赤字になってしまいます。
そのため、価格を下げてでも売れないよりは…といった背景があったのではと推測します。

DP流行の背景

ではなぜこのように様々な業界でDPというキーワードが流行しているのでしょうか。
理由は
①AI活用による価格設定が容易になっていること
②価格変化を反映しやすい環境が整いつつあること
③企業側の導入メリットが大きいこと
以上3点だからだと思っています。

①AI活用による導入ハードル低

DPの肝ともいえる価格設定。
変数が多い中価格設定を人力で行うには限界があります。

その点近年はAIを活用とした価格設定事例がほとんどで
技術発達が価格設定を容易にし、導入ハードルを低くしていることが大きい要因の1つだと思います。
AIは意思決定を行うことはできないですが、過去の傾向を統計的にまとめることには秀でています。

そういった特性上、価格設定を過去の傾向を行うという動作自体AIとも相性がよいように思えます。
(もちろんその価格をもとに、意思決定を行う人間の力は必要不可欠ではありますが…!)

②価格変化を反映しやすい環境

①で設定した価格を即時反映できなければDPの意味がりません。

ネットの場合、タグなどは存在せず表記を変えれば、当たり前ですがすべて反映されます。(もちろん設定は大変ですが)
リアル店舗に関しても、技術発達により電子タグの導入が現実的になりつつあります。

以上の観点から、設定した価格を即時反映しやすい環境となりつつある点も
DP導入を検討しやすい要因といえます。

③企業側メリット

最後は企業側メリットが大きい点をあげていますが、
とりわけ適正価格での販売は企業にとって大きな価値があります。

適正価格を保てることで企業側にとっては、もっと高く売れていたはずのものを安く売ってしまうという損失をなくすことができます。
人口減少を背景とした、客単価向上化を目指す企業にとってはメリットが大きいはずです。


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以上3点の観点から
近年とりわけDPが注目されている要因のように思えます。

続きます。