marie.メモ

日々の出来事・考えを整理するためのブログです。

市場の全体最適②

続きです。
前回締めの言葉として「全体最適は難しいのでは」といいましたが
理由は「下記条件を満たす必要があり、それを満たすことはできない」と思っているからです。

全体最適化ができる条件

この仕組、個人的には非常によいと思いますが、それには下記条件を満たす必要があります。

全体最適の条件

同じ組織に所属しない消費者が全体最適を行うような取り組みをするには下記条件があると思っています。

①一部コストを負担する余裕があるか
②そのコストを追うだけのメリットを享受できるか
③目的を共通化できるか

①一部コストを負担する余裕があるか

全体最適を目指すには一部コストを負担する必要があります。
やさいバスの例でいうと、野菜供給所まで取りに行く手間。
この時間と労力をかける余裕があるかどうかが1つ目のポイントです。

②コストに見合うメリットの享受

2つ目はコストに見合うだけの利点があるかどうかです。
やさいバスの場合、その手間を惜しんでも得られる「物流コストの低下」が最大のメリットといえます。
Uber Express Poolにおいても、割引とそれ以上に「時間短縮」がメリットといえるでしょう。

③目的の共通化

最後は目的の共通化です。
やさいバスの場合、野菜供給所の位置が許容できる範囲でなければなりません。
Uber Express Poolも「空港」や「駅」など行き先に対しある程度共通化を行うことができます。

今後の発達

生鮮市場に話を戻します。

以上3点の条件を満たさなければならないという前提にたつと
生鮮市場における全体最適化は今後も難しいと予想しています。
理由はToBToCにおいてそれぞれあります。

◇【ToB】規模が小さい取引ほど有効

以上①~③の条件を満たすと全体最適化が行えますが
そもそもそれら①~③を満たすには規模が小さい取引が前提となります。

というのも規模が大きくなればなるほど、
自社内で全体最適をはかるための投資を行うことができるからです。
そのためどこまでいっても大企業は行わないので、主流の流れとはならないのでは?というのが1つ目の予想です。

◇【ToC】むしろ全体最適から部分最適が求められている

もう1つはToCでは有効な手法とはいえない、ということです。
ToC市場は元々、ある種スーパーのリアル店舗が「野菜供給所」となっていました。
ただ現在は①可処分時間の低下②ECサイトの台頭により、全体最適によりも部分最適が求められているのが現状であり
結果、ラストワンマイル競争が激化していると思っているからです。


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物流はECサイトの台頭により今後も肝となる分野なので
着目していきたいです。