収入の安定化について
昨日DPについて少しお話しましたが
最後に触れた収入の安定化について本日話せればと。
企業としては、収入源はなるべく安定化させたいものですよね。
チケット収入による安定化
昨日次で出たホテルや飛行機、結婚式場やスポーツチケットなどは
稼働率によって大きく収入が変動します。
そのため、収入の最大値をとるために価格を操作し
なるべく稼働率を100%に近づけたい、というのが昨日の話です。
ただDP以外にもなるべく収入を安定化させる方法があります。
それは定額制です。
例えばスポーツチケットやアミューズメントパークのチケットの場合
シーズンチケットを販売することで一定数、定額での収入が可能となり、チケット売上を安定化します。
極端な話全てをシーズンチケットにできれば、究極収入は安定します。(もちろん全てとなると難しいかもですが)
全てのビジネスモデルで定額制が合うものではないですが
収入の安定化という意味では定額制は大きなメリットがあります。
ではどのようにすれば定額制サービスを進めることができるでしょうか?
ポイントはただ1つ”その金額を支払った場合、ペイするのか”になります。
ペイするかどうか
CAFE PASS・定額制プラン - コーヒーパスポートでカフェ巡り
最近サブスクが流行っているということもあり様々な定額制サービスがはやっていますが
価格で勝負する場合、「月○回いくからペイする/しない」で判断します。
顧客視点にたった場合、基本的にはこの考え方で購入有無を検討するため
企業としても定額料金をいくらに設定するのかが重要なところになってきます。
(見込める人数とそこからいくら売り上げられればペイするのかで基本的にはきまるかと)
とはいえ、価格のみで判断させるとやはりシビアな判断になるかと思います。
なぜなら購入基準は厳しくなりますし(他社比較が入るため)、購入したとしても「見合わないな」と思うとすぐ切られるからです。
そのため企業としては、いかに価格+αを含めるとペイするかどうかがポイントになります。
①体験
定額制サービスと体験をうまく混ぜ合わせたものとして「6curry」は上手かと思います。
招待制+顧客間の交流に重きを置くことで
価格以上に「コミュニティ」というものに価値が生まれます。
そういった無形商材に価値が生まれると、価格とは別軸での判断となるため
価格のみでペイする/しないを判断しにくくなります。
②転売の促進
スポーツチケットのみの考え方となるのですが
転売を促進するのも1つの手だと思います。
転売ときくと一見悪い印象がありますが
求めている人に権利が譲渡されるという意味では健全なはずです。
スポーツ観戦の場合、観戦体験そのものに価値があります。
そのため球団側はハードを整えたり、そもそも球団自体が強くなるよう強化費に費やしたりしますが
とはいえシーズンチケットを購入したとしても、観戦できない状況は必ずあります。
スポーツの場合、収入が安定化していたとしてもシーズンチケットが利用されず、空席が目立つとそれだけで体験価値は低下します。
のであれば
シーズンチケットを販売したとしても、そのシーズンチケットの使用する権利を一時的に他人に譲渡できるようなしくみが整うと
シーズンチケットの購入希望者はぐっと増えるのではないでしょうか。
これは不動産投資に近い発想なのですが
自分が利用しなければ他に譲渡できるしくみを確立できれば、よりシーズンチケットの導入を進めやすくなり
企業の収入安定化につながるのではと思います。
やはり価格だけで勝負するといつか頭打ちになるので
そもそもほか軸の追加や顧客視点にたった際に「こうだったらいいのに」に柔軟に対応していく必要がありそうです。