「人不足」どう対応していくのか
1年ぶり…お久しぶりです。
頑張って更新していきます。
飲食業の人不足
言わずもがなではありますが
2011年以降日本の総人口が減少し続けており、日本全体が深刻な人不足に陥っています。
とはいえ全ての業界が人不足に陥っているわけではなく
職種によっては人余りとなっているのも実情です。
(一般事務などは、有効求人倍率1倍を下回る)
そんな人不足に陥っている業界の1つとして、飲食業が挙げられます。
飲食業は①給与水準②労働環境の悪さ
などから人が定着しづらく、恒常的に人不足に頭を悩ませています。
人不足を解決する方向性
それら人不足を解決する方法として
①オペレーション改善
②雇用状況の改善
を各社取り組んでいます。
①オペレーション改善
従業員に高度な技術を要求する(複雑な調理など)場合
・そもそも募集の窓口が狭くなる
・時間をかけて教育したのに辞められるとより痛手を追う
ため、企業(特に低価格をウリにするような業態)はオペレーションを簡潔にすることで
窓口を広げる取り組みを行っています。
雇用環境の改善
最も効果的なのは「給料を上げる」ことだと思いますが
現実問題として、払える人件費には限りがあります。
そのため給与の充実とは別に、福利厚生を整えることで
そもそも人が集まるような取り組みを行っている企業も存在します。
その1つとして給与前払いサービスの活用などがあります。
給与額は高さよりも、ほしいときにすぐもらえることを欲する人からすると
給与前払い制が依然として浸透していない日本では、他企業と比べより魅力的に映る(≒価値のある福利厚生)かもしれません。
これら取り組みのように
「そもそも人がいなくても(少人数でも)回るオペレーション改善」や「人が集まるような労働環境の整備」は行っていますが
そのどちらも効果的に行っていると思える飲食店があります。
それが「未来食堂」です。
「未来食堂」
未来食堂の凄さは①②どちらも効果的に行っている点であるといえます。
徹底した効率化「メニュー1品制」
メニューを1品「日替わりランチ」にすることで
注文をとる/メニューごとのお会計業務の計算といった行動が一切不要になります。
業務負担が減るだけでなく、回転も早くなるためより効果的にランチ営業を行えます。
またメニューが決まっていないことで、その日安い食材を活用したりあまった食材を有効活用したり等
食材管理の点でも非常にメリットがあります。
雇用条件は「一度来店したことがある人」のみ
いくら①を効果的に行ったとしても、人手があることにこしたことはありません。
そんな未来食堂では求人を行っていますが、そのしくみが
①50分単位から働くことが可能
②給与支払いではなく、まかない1食プレゼント(無料券の配布。いつでも利用が可能)
③応募資格は「過去1度でもランチを食べたことがあるかどうか」
というものです。
一般的に必要とされる履歴書といったものが一切なく、また50分から働ける手軽さは
究極的に広い募集窓口といえます。
何かと働き始めるまでに手間がかかることを思うと
究極的に広い募集窓口という点だけで、十分人があつまるのではないかと思います。
これだけ窓口が広いと、できる仕事も人それぞれによってばらつきがありますが
だからこその①オペレーションの改善が活きます。
未来食堂は①と②がうまく回っている業態だからこそ
うまく行っているのではないかと考えています。
給与の支払いも「まかない飯の無料提供」であることは
ボランティアではない、あくまでも正当な労働の対価として支払われる満足感や達成感に結びつくともいえます。